LEDに関する注意点



■チップLEDの熱損傷

チップLEDは構造上、砲弾型等の他のLEDに比べて熱に弱くなっており、
ハンダ付けする際にハンダごての熱を加えすぎると、
「発光色の変色」又は「素子の焼損」が起きる可能性があります。

仕様上では260°の熱に5秒間耐えることができますが、
こて先の温度が260°以上の場合はそれ以下の秒数でも焼損してしまいます。
しっかりハンダを溶かそうとすると、長時間こて先を当てがちですが、
うまくハンダが溶けなかった場合は、一度熱を冷ましてから再度ハンダ付けするようにしてください。

熱ダメージを防ぐ方法は「短時間でハンダ付けする」ことにつきますが、
予めLEDを取り付けする基板側にハンダを適量盛っておいて、
その上にチップLEDを置いてピンセットなどのツールを使って片手で固定し、
もう片方の手でハンダこてを使い、盛っておいたハンダを溶かすという手順でやるとスムーズに作業できます。

一見ハンダが繋がっているように見えても、しっかり溶けて接合していなければ
接触不良となりますので、長時間熱を与えすぎず、かつ確実にハンダ付けするようにしてください。




■白色LEDの色合い

白色LEDは、製造ロットが変わると色合いが変わる事があります。

毎ロット同じ色合いで製造することができない理由として、
現在主流となっている「黄色の蛍光体を使った白色発光方式」が原因の一つとして挙げられます。



上のFluxLEDの中心部に黄色く見えるものが蛍光体です。
白色LEDは青LEDチップの発光を黄色い蛍光体に通すことで白色発光にしている為、
この蛍光体の量・製造時の内部での広がり方によって光の見え方、発光色が変わってくるのです。

現時点では上記工程の完璧な管理は難しく、国内の大手メーカーも同様の課題を抱えています。

当社取扱いの白色LEDも例外ではなく、ロットにより白色のバラつきがあります。

参考:東芝ライテック 「LEDの基礎「LEDの光色・明るさのばらつき」





■静電気による破損

前述のハンダ付け時の熱による破損の他、人体から放電される静電気により破損してしまう場合もあります。
空気が乾燥した冬場は特に注意が必要です。

パッケージからLEDを取り出す際は、予め静電気除去グッズを使ったり、
サッシ等の金属部に触れて体にたまった静電気を除去してから、LEDを扱うようにしてください。
静電気による破損の場合は、熱による破損と違い外観上の変化はありません。




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■LED抵抗値の計算
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■LEDバルブの自作
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■LEDテープの選定


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